塩原真澄写真集「fruition」

「御苗場」夢の先プロジェクト グランプリ作品

塩原真澄『fruition』


2015年の御苗場でグランプリを獲得した塩原真澄さんの写真集『fruition』。

限定150部の発売です。



―テラウチマサト評―



「心を込めて、息さえ止めているかのように撮影に集中する。真摯さと気迫から撮影中

は声さえかけることも憚るだろう」。

塩原さんの写真から伝わる気配である。

 御苗場で塩原真澄さんの写真を初めて見たとき、この人は何者だろう? と考えた。

いつも軽々しく講評をしているつもりはないけれど、塩原さんの写真を見て、「襟を正

す!」という気持ちにさせられた。そんな作品や人に御苗場では時々出会うことがある。

 聞けば自分の農園で自ら育てた果実をボタニカルアートの様にして撮影しているの

だという。ボタニカルアートとは、一言でいえば、植物図鑑の標本画である。

 もともとは、写真のない時代、薬草を見分ける本草学の図解から始まったといわれて

いる。それは類似品種を区別するため、正確に特徴を描く必要があった。本草学は

植物学に発展し、植物園の収蔵品として多くの植物が描かれるようになった。やがて

その精緻な描写と美しさは一種の美術作品として扱われ、現在に至るまで芸術の一分

野として連綿と続いている。現代でも、レストランにインテリアとして飾られたボタニカル

アートを見たことがある人もいるだろう。



 ボタニカルアートには、いくつかの約束事があるようだ。

 1、実物大で描く

 2、背景に花瓶など人工的なものは描かない

 3、植物の持つ特性を変えない

 4、心を和ませる美しさを合わせもつ



 写真の代用として描かれたボタニカルアートを、正にカメラを使って正確無比に撮影

しているのが塩原さんの真骨頂である。

 写真からは、正確無比さに加え、愛や愛おしさを感じる。被写体にした果実や葉っぱや

茎が最も美しく見える、あるいは、本来そうあって欲しいと感じる位置に注意深くセット

し、あるべき位置に整えていく。ときには糸も使って整える。自分の育てた果実のお見合い

写真のようにも思える作業。この写真集を出すお手伝いが出来て、本当に嬉しいと感じ

ている。多くの方々に手に取ってもらいたい、人にプレゼントして欲しい、そんな気持ちに

させる写真集である。



(参考:『図説 ボタニカルアート』大場秀章)

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